余部鉄橋は、山陰本線全線開通のための最後で、最大の難工事だったと伝えられています。多くの時間と労力が費やされました。当時の技術の粋を集めて作られた鉄橋ですが、その機能美はどの角度から見ても完璧です。計算されたデザインも古さを感じさせません。「日本の近代土木遺産」(土木学会土木史研究委員会)でも最も重要な土木遺産で、国指定重要文化財に相当するAランクに選ばれています。

素人の考えですが、こんなに海の近くで、鉄製の建造物がそそり立っているのに驚きます。
・着工:明治42年(1909)
・開通年:明治45年(1911)
・設計:アメリカ人技師
    ウルフェルス
・構造:鋼プレートガーター
    上路トレッスル橋
(鉄でできたトレッスル
 という橋脚)
・高さ:41.45メートル
・長さ:310.59メートル
   (日本一)
・橋脚数:11基
・橋台数:2基
・鉄けた:23連
余部鉄橋といえば、橋桁の美しさを多く語られますが、なんといっても列車に乗って海を眺めた時の感動は忘れられないほど、素晴らしいものがあります。
下り列車に乗り、鎧駅を出てしばらくするとトンネルに所々すきまがあいていて、時々外の風景が見えます。高いぞ!と思っているうち、ぱっと開け右手には間近に海が眼下に広がっている。
というものです。用事がなくても乗りたくなります。
(高所恐怖症の人はご遠慮下さい)
左右対称の美しさは、真横から見ると歴然とします。一番向こうの風景まで見えますね。この姿を見ると、まだまだ現役でいける。と思ってしまいます。
90余年、私たちを文字通り足になって支え、見守ってきてくれました。人間なら立派なおじいちゃんですね。またひとつ、子供の頃の原型が失われるのは寂しいけど、がんばってきたおじいちゃんに、「ありがとう、お疲れさま」と、ねぎらってあげたいものです。
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